初めて大宮へ面接に来た日。
ネクタイを1本も持っていなかった私は大宮駅東口に出て高島屋へ足を運んだ。
メンズのある5Fフロアでネクタイを探し徘徊していると、販売員のお兄さんが声をかけてくれた。
私は、
「今日、これから面接なんですけど、どのネクタイを選んだらいいのか分からなくて・・・」
色とりどりのネクタイを前にそう悩んでいることを告げると、お兄さんはホワイトのドットのあるネイビーのネクタイを選んでくれた。
初就職を賭けた大事な面接の日に、直前までネクタイを身につけていない段取りのわるさ。
「面接上手くいくといいですね」と、お兄さんは一声かけて私を見送ってくれた。
無事面接は終わり、今日で採否が決まるのかと思ったら、二次面接、三次面接とまだまだ続くらしい。
「なんで何度も面接に来なければいけないんだ」と思いつつ(音楽活動ばかりだったので就活に関して無知・・・)
この日初めて社名を聞いたことのある大企業のオフィスに訪問して面接を終えた安堵感と
「これから社会人になってしまうかも知れないがいいのだろうか?」という不安と
なんだか悶々とした気持ちで大宮駅に戻り
東口から一番奥、地下深くの埼京線ホームへ降りていった。
電車に乗って気付く、どうも逆走したらしい。
とにかく、次の駅で降りて折り返す電車を待った。
夜の日進駅は静かで、埼玉の地名になじみのない私にとってものすごく遠い場所に感じた。
27歳、、、それなりにいい年齢(とし)。
JR武蔵野線で都内へ帰っていく窓の外を見て、見慣れない景色にソワソワ。
それは荒川を横断するときの夜景だったと思う。こんな仕事帰りの景色が毎日続くのだろうか。
しかし、どの駅のホームも無機質で殺風景だなぁ。
そんな2010年4月頃を思い返すと、現在の武蔵野線のホームはとても彩やかになった。
気持ちのいいカラーライン。
武蔵浦和駅
新秋津駅
東所沢駅
新小平駅
ひょっとしたら駅ごとにカラーを持たせて、漢字が読めない外国人の方でも
「ピンクの駅」「イエローの駅」「パープルの駅」「グリーンの駅」って認識しやすく工夫してるのかな?
そう思ったけど色が被っている駅もあるので、どうもそういうことではなさそう。
今後、労働人口の減少により外国人雇用や障害者雇用のますますの受け入れ体制強化が必須です。
働く意欲のある方を貴重な労働力として受け入れて、語学が得意でなくても活躍しやすくする職場デザインが必要になってきます。
色や数字などの識別を目印に物流の現場が職場デザインされるようになったら
もっとお仕事の間口が増えて、今まで働きたくてもチャンスのなかった人は働く喜びを得られるし、活躍できる人が増えれば社会貢献にもなる。
まだまだ日本語が読めないと、言葉を話せないと成り立たない職場環境が多いので、
このような工夫で良くなっていったらなって思います。
私も仕事を通してそういう現場作りのお手伝いをさせて頂きたい。
※大宮駅〜岩槻駅間で利用してる東武アーバンパークラインも「TD01(大宮駅)」「TD02(北大宮駅)」など、駅をナンバリング記号化している。この青はフューチャーブルーというらしい。
営業 / 佐藤