JR東所沢駅の交番の前で黒人さんが困っていて、英語の話せる人を探してる様子
なんでも「落とした携帯電話が見つかった」という連絡が警察からあり、住まいのある戸田公園駅からはるばるここまで取りにきたそう。
しかしながら交番は無人で、外に設置された無線電話で連絡してるものの、電話の向こうの警察官は英語が得意でない様子。
言葉は通じないし、誰も助けに来てくれないし、でテンヤワンヤしてるところでした。
偶然そこを通りかかった私は使命感に駆られました。
「ここで英語の通訳をすれば、困ってる人の役に立てるかも?」と。
こう見えて私、シドニーで1年間生活してたので英語、チョットだけいけます。
まずは警察の方に話を聞く。
「私は通りすがりの者ですが、なにか困っている様子だったので電話に出ています。どういう状況なんでしょうか?」
「はい、そちらの方の携帯電話を所沢警察署でお預かりしているのですが、間違えてこちらの”交番”へ来てしまったようです。もし本日中に引き取りに来られる場合は17時15分までの受付になってしまう旨をお伝え頂けますか?」とのこと。
時刻は16時ちょっと過ぎ。
「所沢」という地名を頼りにここに来てしまったんだろう。ここに来て携帯を回収するつもりがなんで人がいないのか分からなかったはず。だからテンヤワンヤしてたんだ。
所沢警察署の最寄り駅は航空公園駅。
東所沢駅からだと若干乗り換えが複雑。
正直、英語じゃなくても道順の説明がややこしく、とても口頭だけで伝わる気がしない。
急がないと17時15分に間に合わないし、ネイティブじゃない私が説明をしていては上手く伝わらないリスクがあるし、時間をロスする。
私は航空公園方面に用事はありませんでしたが、途中まで電車に乗って黒人さんを案内することにしました。
駅で電車を待っている間、黒人さんが自販機でコーヒーをごちそうしてくれました。
気を遣わせてしまったけれど、なんだか国境を越えたその気遣いがうれしかった。
電車の中で会話をし、コミュニケーションを取りながら、JRから私鉄への乗換ポイント西武線の秋津駅まで徒歩で案内して、この駅で見送ろうとしたときに路線図を見て気づきました。
「航空公園駅ヘ行くには所沢駅で乗換えなければいけいない」と、もう一つ難関ポイントがあることに気付く。
黒人さんに所沢駅での乗り換えについて説明するも、なんだか不安そうだ。
秋津駅から一本じゃなかった。
降車駅を見逃して、小手指方面へ乗り越してしまったらどうしよう?
とはいえ、私も時間的にこれ以上は一緒に行けない。
改札前まででお見送りをし、”Good luck”と親指を立てて黒人さんが無事所沢警察署へたどり着くことを祈りました。
後日、無事携帯を回収に来られたという御礼の連絡が警察からあり、事なきを得たようです。
良かった。
営業 / 佐藤