カレーのルー、何をお使いですか?
V?
K?
J?
N?
T?
皆さまお疲れ様です。
スクエアライン、金曜日ブログ担当の梅田敬子でございます。
数週間前このブログで自分の携帯番号を社会に晒したのにも関わらず、誰からも電話がかかってこない梅田でございます。
カレー大好き
お店で食べるのも良いのですが、カレーの魅力はやはり家庭で作る時に存分に発揮される…。と私は考えております。
子供の頃からずっと「V」というカレールー一辺倒でした。アメリカのとある州から名付けられた、あの有名なカレールーです。
カレーを作ろうと思う度に「V」だったのは、ただ単純に子供の頃から食べてきたからでした。母も、親戚の家でも、近所の主婦も皆「V」。辛いのが好きなお宅だと、「J」(南の方にある島の名前)という方に時々出会うくらいでした。
しかし、ここ1年くらいは「G」(折り紙セットに入っているいちばん派手な折り紙2枚のうち1枚の色。折りにくい)というカレールーを使い続けております。
なんでカレールーを「G」に変えたんだっけ…。思い起こしてみたのです。
それは、1年程前のことでした。スーパーで食材調達をしていると声をかけられました。
「よかったらどうですかー?」
目の前に差し出された小さな白いスチロール皿。見るとプラスチック製のスプーンも付いています。
ハッとして見上げると、中肉中背の女性が微笑みをたたえて私を見ています。
「ほらコレね、食べてみて。とーってもいい香りですよねー。」
いきなり同意を求められ思考停止した私にはもうその場ですぐに状況確認する以外に選択肢はありません。
渡されたものを確認すると茶色のペースト状のものです。周囲を見るとカレーの試食販売コーナー。スパイシーなカレーの良い香りが辺りを席巻していました。
こんなに派手にカレー販売を展開していたのに、買い物に集中していた私はそれに気付いていなかったのです。
おずおずと渡された小さな白い皿のカレーに口を付けます。普段食べている「V」とは明らかに違う香り。カレー、美味しいなあ…。自然に顔がゆるみます。
その表情を確認した試食販売員の女性は、
「美味しいでしょう?香りがいいのよねー。」
と言いました。私は
「そうですね。ほんとうに美味しい…。今まで食べたことあまりなかったけど…。」
「そうなのよねー。香りがね、いいんですよー。もう1つくらい食べる?」
「いえ、もういいです。1つ買います。」
「あ、ありがとうねー。」
試食販売員の女性の営業スキルに敬意を表し、その時初めて「V」ではなく「G」を購入したのです。
それ以来、ずっと「G」。
この試食販売員の女性のすごい所は、最初から最後まで一貫して「香り」推しだったことです。接していたほんの1分か2分くらいの間で私に
「G」はとにかく香りが良い。
というイメージを定着させることに成功しています。
そのあとカレーを買う度に
「あ、そうだ。Gは香りがいいからG買おうっと。」
と買い物かごに入れ続けているのです。試食販売員も、たった1回なら買わせるのはそれほど大変なことではないのでしょう。しかし生まれてこの方ずっとVばかりだった私のカレー脳をGに上書き保存させ乗り換えさせた営業テクニックはただ者ではありません。
カレーと言えばスパイスだし、スパイスと言えば香り。カレーの魅力はリンゴとハチミツが恋をして生まれるのではなく香りだ。原点回帰だ!カレーは香りで選ばなければ!と、今では完全にカレーと言えばG、そんなふうにインプットされております。
もしもあなたが恋をしていて片思いなら、好きな人にあなたの魅力のうち、たった1つだけを心から理解して貰うことから始めても良いかも知れません。
セルフプロデュースの参考になりましたでしょうか?
さあっ!今回は恋オチでした。
(セレブな微笑み)